防音の手引

* 施工と防音

  どんなに高額な材料を使っても、僅かな施工のミスで、70%に落ちたり
  半減したりします。
  防音の最大のキーポイントは、メーカーや使う材料、金額などで決まる
  ものでなく、確かな設計と施工の緻密さにあります。

  設計どおり100%の成果が得られても、よりランクが高い防音を必要と
  される場合もありますが、それには膨大な費用が要るのを覚悟しなければ
  なりません。


* 数字と防音
  お客様の関心事に何デシベルという数字がありますが・・・、
  数字比較は、分数の分子だけを見て判断してしまう方がほとんどで、
  ・・・これは とても愚かで危険な考えです。
  数字比較は、分母を 通分して揃えた上で分子を見て、やっと比較ができるのです。
  ・・・分母とは何でしょう。
  マイナス30デシベルと言っても、それが一戸建とマンションなのかの違いは
  大変な違いですが・・・、このような違いを「分母が違う」と言うのです。

  防音メーカーで、各々「測定条件」が異なり、しかも測定条件を公開しないまま
  分子の数字だけを示していますから、分母の数字の揃っていない数字なんて、
  全く無意味なのです。

  次にデシベルです。
  和・差・積・商とは、加減乗除の答えを表した言葉ですが・・・、
  デシベルとは乗除の答え、・・・掛け算・割り算で出した数字なのです。
  
  因みに、1対2は3デシベルで、2対4も、4対8も同じ3デシベルです。
  同じ 3デシベルを改善させるために、最初は「1」を「2」にすれば良かったのに、
  後の方では「8」にして やっと得られているのです。
  防音では、やればやるほど工事は難しく、しかも効果は得にい物なのです
  
  また、3デシベルを改善させたとしても、人間にとっては ほんの少しで、
  強弱のあるメロデーなどでは 3デシベルぐらい下がっても判りません。

  こんな判らないような数値に拘って 数字比較をすると、迷路に入り込んで
  思わしい結果につながりません。
  この説明が理解できる方なら安心ですが、今一つ分からない方は、
  電話などで説明いたしますので、弊社プロフィールからお訊ねください。


* 金額と防音

  同じ材料で同じ施工をした場合、有名メーカーと工務店などの違いで、
  性能に差が出るものでしょうか。
  「同じ材料で同じ施工」をした場合、物理上 誰がやっても差は出ません。

  最も差が出るのが金額です。

  これをヒントに業者を選べば、防音のノウハウを掴んでいて、
  安くても良い結果を出す業者に出合えるかも知れません。

* 演奏と防音

  子供が上の階で走るなど、床に強い衝撃が加わると、その気配は
  伝わっているのでは?
  ピアノ演奏時も同じで、pp で弾くよりも、fff で弾いた時の方が他人さまに
  迷惑になります。

  ピアノの背面を塞ぎ、音の出口を無くしてしまうと、弾いている本人は
  物足りなさを感じます。
  したがって、知らず しらずの内に、タッチを強めているのです。
  これでは、他人さまに「迷惑」を送っているようなものです。

  弊社では、グランドでしたら、防音後は譜面立の所の蓋は開けて弾かれ、
  アップライトピアノでしたら、調律のとき開ける上の蓋を、2〜3cm隙間が
  出るよう、物を挟むようにお薦めしています。

  こうする事によって、弾いている本人は 防音前と変わらない音量で聞こえ、
  腱鞘炎や 力んだ無駄なタッチは解消され、正しい演奏スタイルと美しい音楽が
  保たれ、しかも周囲の人にはしっかりと防音されているのです。

  ついでに もう一つ。
  タッチの強さいかんで、他人さまに「迷惑」を送っているのですから、
  ・・・弾く時間帯によっては、譜読みなど、鍵盤の位置を知るだけの練習に
  切り替え、タッチを弱めて弾けば、夜遅くまで弾ける可能性もあります。
  
  このように書いたからといって、マナーを逸脱した深夜の演奏などは
  お控え下さい。
  山奥の仙人のような暮らしでもない限り、許されるべき音と守るべき
  音は、柔軟な発想で調和して行くよう お心掛けください。RIPS. 

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